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地域医療を守り育てよう 市民の役割①「救急車の適正利用」


適正利用が求められる救急車

 医師の不足・高齢化、救急搬送件数の増加などで地域医療の存続が危ぶまれているいわき市は6月、「いわき市地域医療を守り育てる基本条例」を制定した。東北地方で同様の条例制定は初という。安心で良質な医療体制を確保するには、医療機関や行政のみならず、市民も地域の課題を認識し、限りある医療資源を大切に活用することが求められる。条例で定めた市民の役割について考える。
 市内には12消防署・所(5署・1分署・6分遣所)に救急車13台(平消防署は2台)が配備されている。119番通報があると市消防本部内の通信指令室につながり、最寄りの署の救急車に出動命令が出る。他の事案で出動中の場合は、次に現場から近い消防車が対応する。
 通信指令室に通報が入る覚知から医療機関へ収容するまでの平均時間は、年々延びている。震災前の2010年は41分38秒だったが15年は45分54秒、16年は47分30秒だった。年間の出動件数も震災前から1千件以上増え1万3千件台で推移している。
 関係者によると利用者の高齢化などが一因として考えられるが、中にはタクシー代わりや、治療が優先されるなどの理由で不適切に救急車を利用するケースもあり、命に関わる緊急事案での対応の遅れが懸念される。
 救急搬送した人のうち、入院の必要がない軽症患者の割合は近年、全体の約4割で推移している。救急車を呼ぶ・呼ばない、の線引きは難しく「『念のために』とより安全側に判断するケースが多い」(市地域医療課)。同本部は「通報があれば基本的に病院へ搬送する。救急車が必要と判断した時はすぐに呼んでほしい」と呼び掛けるが、前述のような悪質な利用は控える必要がある。
 判断に困ったときは、 小さな子を持つ保護者が休日や夜間に小児科医師や看護師へ相談できる小児救急でんわ相談【♯8000】のほか、総務省消防庁の救急車利用マニュアルなどを参考にするとよい。
 市の医療施設に従事する医師数は、人口10万人当たり172・1人で全国平均233・6人、県内188・8人を大きく下回る。市内には原発周辺自治体から2万人以上の避難者や、原発事故の復旧作業に従事する作業員らが暮らしており、さらに厳しい医療環境が続いている。

編集者: まのめ  日付:17年9月29日

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